さて、前回ご紹介したワシントンポストが取り上げた橋本市長の記事から不定詞を見ていきましょう
今回は、不定詞と品詞の関係を見ていきたいと思います。まずは次の簡単な文章を見てみて下さい。
① I want to study English.
② I don’t have time to study English.
③ I came to Canada to study English.
不定詞のポイントは、to以降を大きなかたまりとしてとらえる事です。そして、そのかたまりが文章の中でどのような働きをするかを見分ける事。つまり、不定詞のかたまりは品詞でいうとなにになるかが重要なところですね。
まず①の不定詞は、I want ( ).として、空欄にto study Englishの代わりになる単語を当てはめて考えると分かりやすいです。
例えば）
I want a book/ iPhone / money / Sushi / you/ etc……..
空欄に入る単語はどれも名詞になりますね！文法的に考えれば、wantは他動詞ですので、他動詞の後ろには必ず目的語をとります。目的語＝名詞の考えが身に付いていれば、wantの後ろには名詞！の考えに結びつきます
という事で、①の/to study English/は名詞の働きですね。これが不定詞の名詞的用法です。
次に、②と③の不定詞を見てみましょう。この２つの不定詞には実はとても重要な共通点があります。それは、②と③の文章の不定詞はあってもなくてもよい追加情報ということです。どういう事かというと・・・
② I don’t have time to study English. 時間がない。
③ I came to Canada to study English. カナダに来た。
このように、不定詞の部分を削除してしまっても文法的には全く問題のない文章になるのがポイントです。これはどういう事かというと、②と③の「to study English」は文章のどこかを詳しく説明する修飾語の働きをしているということになりますね。文型分けの考えでみるとMのかたまりになるという事です。
では２つの違いは何になるかというと、それぞれの不定詞が説明している（修飾している）単語が違うものになっているという事です。
②の文章は、I don’t have time to study English. 私は時間がない→どんな時間がない？→勉強をするための時間がない。
③の文章は、I came to Canada to study English. 私はカナダに来た→何をしにきた？→勉強をするためにきた。
②は「time/時間」という名詞を修飾する一方で、③は「came/来た」理由を説明（動詞を修飾）している不定詞になっていますね。ここでもう一度品詞の考えに戻りますが、名詞を詳しく説明できるのは形容詞のみで、動詞を詳しく説明できるのは副詞のみとなりますので、②が不定詞の形容詞的用法、③が不定詞の副詞的用法というものになります。
不定詞というとどうしても苦手意識が先行して、いまいち覚えられない！という方も多いかもしれませんが、あまり難しく考える必要はありません！どんなに多く分けても使い方はこの３つだけです。品詞の考えさえしっかりしていれば意外とシンプルなものですので
こちらのブログでは、動名詞、現在分詞、不定詞と３つの用法について詳しく説明をされています。
不定詞の品詞的役割は、すでに中学校で品詞別に学習しています。３つの用法がそれです。
動名詞は名詞句で、文の中では主語になり、補語になり、目的語になります。
分詞の役割は、名詞を修飾する形容詞（分詞形容詞）と、分詞構文での副詞句の役割があります。
動名詞と現在分詞の形はどちらも同じ～ing形ですが、
・名詞的役割は動名詞
・形容詞的役割は分詞形容詞
・副詞的役割は分詞構文−どさまわり英語講師の日記より
それぞれ文法事項としては異なるものになりますが、品詞や準動詞としては密接につながる大切なポイントです。句と節の話をとても詳しくされていますので、文法中級以上の方は是非参考にしてみて下さい！
ここまでで、不定詞の名詞、形容詞、副詞の３つの使い方をおさえたところで、次の３つの文章を見てみましょう！ちょっとだけ応用になります！
④ I am happy to study English at this school.
⑤ It is difficult to study English.
⑥I found it interesting to study English.
④〜⑥の中の不定詞はそれぞれ、名詞、形容詞、副詞のどの使い方になっているでしょうか！？ 次回はこの解説と、橋本市長の記事の中に登場する不定詞を見ていきます
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