こちらのブログでは、当校校長の西浦美枝子が書き下ろした「TOEIC(R) TEST日本人が必ず間違えるひっかけ問題100選」に登場する問題をさらに詳しく掘り下げてみていきます
今回紹介するのはPart5長文読解編の「ここでつまずく第29位」の文章を見ていきたいと思います
Q29:As _______ in the minutes of last week’s meeting, the updated empolyee handbook will be distributed next month.
a indicator
b. indicating
c. indication
d. indicated
〜接続詞の後ろのSVの省略を見抜く!〜
さて、こちらの問題のポイントですが、本の中でも紹介されている通り、Asという単語が前置詞ではなく、接続詞であるということを見抜くことがポイントですね
ここでもう一度、前置詞と接続詞の違いを復習しておきましょう!
−前置詞→前置詞の後ろには必ず名詞がくる!基本の形は「前置詞+名詞」(at school, in summer….etc)
−接続詞→接続詞とは文と文をつなぐ働きをする単語です。つまり、接続詞の後ろには必ず主語と述語がこなければいけません。基本の形は「接続詞+S(主語)+V(述語)」(…because I like it, when you come…etc)
基本的にはこれだけしっかり押さえておけば問題はありませんが、それでは今回のような問題には対応できないですね。そこでもう1つだけ接続詞のルールを覚えてしまいましょう。それが、接続詞の後ろに来るSV(主語と述語)は省略されることがあるというルールです!学術的には様々な説明がありますが、とりあえず難しく考えることはなく、本書の中にもある通りこのルールが適用されるのは慣用的に省略してもいいとき。つまり、なくてもSVが何かというのが分かるときですね。例えば次の文章を見てみましょう。
As (it is) indicated below, the handbook will be distributed next month.
(下記にある通り、ハンドブックは来月配布されます。)
この文章を考えるとき、「下記にある」ものとはなにかといえば、ハンドブックが来月配布されるという情報のことですよね。it is を省略しないで訳をとれば、「その情報が下記に記されている通り、ハンドブックは来月配布されます」となります。つまり「その情報=ハンドブックは来月配布」となります。このように長々と説明はしたものの、こんな説明をされなくてもこの文章を見たときにほとんどの人はそのことを理解できますね。ということは、わざわざ書かなくてもよい情報はあえて省いて、できるだけスッキリした文章にしてしまおうということなのです。
生徒さんからの質問で、「どうしてこのit isは省略されてしまうですか?」という質問をよく受けるのですが、この質問に対する答えは上で書いた通りあってもなくてもどちらでもよいからとなります。 英語を勉強する上ではこのような深く考える必要がないものはそんなものかぁとさっと流してしまうことも時には大切なのです
あとは、できるだけ多くの文章をたくさん読んでいけば、このように接続詞の後ろにSVが省略されているような表現にたくさんでくわしていきますので、そこでそれがしっかり認識できるようにすることが最も重要ということになります。
最後に、今回の問題のような表現に似た、TOEIC頻出の表現を紹介したいと思います:
−as needed (必要に応じて)
−as demanded(要求された通り)
−as mentioned(お伝えされた通り)
−as shown(示されている通り)
−as planned(予定されている通り)
−as scheduled(スケジュールの通り)
これから新聞などの英語の長文を読む際には、こういったちょっとした文法事項にも気を配ってみてみてください