世界中の映画ファンが1年でもっとも注目するアカデミー賞の授賞式が、今年も華やかにアメリカのロサンゼルスで開催されました。今年は、「ジョーズ」「E.T.」「ジュラシック・パーク」などので有名なスティーブン・スピルバーグ監督が手がけた、アメリカの英雄エイブラハム・リンカーン元大統領を描いた「リンカーン」や、ミュージカルなどでもおなじみの「レ・ミゼラブル」、そして、公開前後から様々な物議を醸し出した俳優ベン・アフレックがメガホンをとった「アルゴ」などなど、今回の作品賞レースは大混戦でした
そんな中、作品賞を受賞したのが、アフレック監督の「アルゴ」
アフレック監督の受賞は1997年に、無名時代からの幼なじみのマット・デイモンドとともに脚本を手がけた「グットウィルハンティング」での脚本賞以来の15年ぶりという事で、まさしく“悲願”の受賞となりました
ところで、今回の授賞式は、アルゴのオスカー受賞以外にも、今年のアカデミー賞授賞式は様々な話題で盛り上がった授賞式となったようです
今回は、その「話題」となったものを、バンクーバー・サンの記事と一緒に、英語で見ていきたいと思います
〜話題その1−監督賞、最有力候補のスピルバーグ監督がオスカーを逃す!〜
Ang Lee pulled off a major upset, winning best director for the shipwreck story “Life of Pi,” taking the prize over Steven Spielberg, who had been favoured for “Lincoln.” It was the second directing Oscar for Lee, who also won for “Brokeback Mountain.”
まず、監督賞を受賞したのが、最有力候補とされていたスピルバーグ監督を見事おさえた、アン・リー監督です。リー監督は2005年に、2人のカーボーイのラブストーリーを描いた「ブロークバック・マウンテン」でも監督賞を受賞しており、今回で2回目のオスカー受賞となりました。
記事の英文を見て分かる通り、Director Lee took the prize over Spilberg(スピルバーグをおさえての受賞)、ということで、下馬評では スピルバーグ監督がfavoured(有力視)されていたこから、リー監督の受賞は、今授賞式の最大の“upset(番狂わせ)“となったようです
〜話題その2−ダニエル・デイ・ルイス、史上初3度目の主演男優賞
Daniel Day-Lewis became the first person to win three best-actor Oscars, the latest coming for “Lincoln,”….
He’s just the sixth actor to earn three or more Oscars, tied with Meryl Streep, Jack Nicholson, Ingrid Bergman and Walter Brennan with three each, and just behind Katharine Hepburn, who won four.
「リンカーン」で主演を務めた、ダニエル・デイ・ルイスが、史上初となる3度目の主演男優賞(became the first person to win three best-actor Oscars)を受賞しました!ちなみに、過去にアカデミー賞を3度以上(three or more )受賞した女優・俳優は去年の主演女優賞も取ったメリルストリープやジャックニコルソン、イングリッド・バーグマン、ウォルター・ブレナンそれぞれ3回ずつの受賞(with three each)で、2013年現在で史上唯一4度のオスカーを受賞した、ハリウッドでもっとも特筆された女優のキャサリン・ヘプバーンに後1つと迫りました(just behind) まさに、現存するハリウッドナンバーワン俳優といっても過言ではないですね
〜話題その3−女優賞のジェニファー・ローレンス、壇上前でこけちゃった!〜
Lawrence took a fall on her way to the stage, tripping on the steps.
“You guys are just standing up because you feel bad that I fell,” Lawrence joked as the crowd gave her a standing ovation.
At 22, Lawrence is the second-youngest woman to win best actress, behind Marlee Matlin, who was 21 when she won for “Children of a Lesser God.” Lawrence also is the third-youngest best-actress contender ever, earning her first nomination at age 20 two years ago for her breakout role in “Winter’s Bone,” the film that took her from virtual unknown to one of Hollywood’s most-versatile and sought-after performers.
主演女優賞を受賞したのは、日本でも話題になった「ハンガー・ゲーム」にも主演した若手女優で今最も注目されているジェニファー・ローレンス。そのローレンスですが、発表後、壇上に向かう途中(on her way to the stage)の階段で足を踏み外し(tripping on the steps)て転んでしまうというハプニングに見舞われてしまいました
しかし、大観衆の目の前でのアクシデントにも関わらず、スピーチの始まりにはスタンディングオーベーションで彼女の受賞をたたえる観衆に”You guys are just standing up because you feel bad that I fell.(転んだ私に同情して、皆さんはスタンディングオーベーションを送ってくれているのでしょ)”と、ジョークで返すなど、彼女の明るく前向きな正確が見受けられました
このローレンスの受賞では、「こけちゃった」という事が大きな話題となっていますが、実はそれ以外にもっとも注目すべき点があります。それは今回の受賞が22歳(at 22)の若さで達成されたという事です。これは、21歳の若さで女優賞を受賞したマーリー・マトリンに継ぐ2番目の若さ(the second-youngest)での受賞とのことです。ローレンスは自信の出世作(break role)となった「ウインターズ・ボーン」で史上3番目となる20歳という若さで(the third-youngest best-acctress contender ever)、アカデミー賞初ノミネートを果たし、この作品をきっかけに、ほとんど知られていなかった(virtually unknown)女優から、ハリウッドで最も多才(most-versatile)で求められる(sought-after)女優へとなっていった。
まだ、日本で未公開の映画もいくつかありますが、今年のアカデミー賞でも話題になった作品を皆さんも是非チェックしてみてください